児童記録・児童票・保育要録機能 仕様書
- 文書バージョン: 0.2(Phase 1実装反映)
- 作成日: 2026-08-10
- 対象リポジトリ:
open-hoikuict - ステータス: Approved / Phase 1一部実装済み
- 初期仕様承認日: 2026-08-10
- 現況再確認: 2026-08-11
- 対象施設: 認可保育所を主対象とする
- 関連仕様:
docs/integration-contract.md、docs/spec-plan-docs-integration-v2-revised.md
0. 現在の実装状況
次のPhase 1範囲を実装済みである。
- 施設別設定版と、年齢別の記録頻度・項目・閲覧範囲
- 子どもの観察ログの作成、タイムライン、訂正、無効化、訂正履歴
- 設定版・作成者・クラス割当を使った閲覧/作成権限
- 対象期間のログを根拠に選ぶ児童票(
child_progress_record)の作成 - 園児別児童票一覧と、年齢区分・作成状況で絞り込む進捗画面
- 児童票を計画文書基盤へ保存し、版管理・提出・承認フローを再利用する連携
個別指導計画との双方向参照、根拠の逆引き、保育要録、小学校情報・送付管理は未実装である。後続節のPhase 2・3は計画として扱う。
1. 目的
園児一人一人の具体的な姿を、職員が日常的に無理なく記録し、過去の記録を振り返りながら、定期的な児童票、0〜2歳児の個別指導計画、最終年度の保育所児童保育要録へつなげられるようにする。
施設ごとに記録頻度や重視する視点が異なることを前提とし、初期設定で次を調整できるようにする。
- 年齢区分ごとの記録頻度
- 記録に使用する項目
- 項目の表示順、必須・任意、園独自の表示名と説明文
- 園独自項目とタグ
- 提出・承認の要否
自由度を確保する一方、初期実装では完全な帳票デザイナーや複雑な条件分岐を提供せず、標準プリセットを選べば設定なしでも利用できる状態を目指す。
2. 背景
現行の open-hoikuict には、園児基本情報、家庭・保護者情報、健康情報、健診、登降園、日次連絡、クラス担当、園児プロフィール変更履歴が存在する。
また、計画文書基盤には、個別指導計画の文書種別、園児参照、対象月、セクション定義、版管理、提出・承認、source_refs による根拠参照の一部が実装済みである。
初期仕様作成時は次が未実装だった。2026年8月11日現在、先頭4項目は実装済みである。
- ~~子どもの姿を随時追記する保育上の個人記録~~
- ~~時系列での振り返り~~
- ~~一定期間の記録をまとめる児童票・発達経過記録の基本作成~~
- ~~施設別・年齢別の頻度と項目設定~~
- 児童票と月次個別指導計画の双方向参照
- 最終年度の保育所児童保育要録
- 小学校への送付管理
3. この仕様での決定事項
- 日々の事実を記録する「子どもの記録ログ」、一定期間をまとめる「児童票・発達経過記録」、将来の保育を計画する「個別指導計画」を別の記録として扱う。
- 児童票と個別指導計画は一体化せず、引用・参照により連携する。
- 記録頻度と記録項目は、施設設定で変更できる。
- 初期実装の設定単位は「施設共通×学年齢区分×記録種別」とし、クラス別設定は行わない。
- 設定には版と適用開始日を持たせ、過去の記録は作成時点の設定で再現する。
- 子どもの記録ログは追記型とし、引用後の変更は履歴を残す。
- 児童票・個別指導計画の入力画面に、過去の記録を表示する振り返りパネルを設ける。
- 記録から計画を参照する逆引きが必要なため、
source_refsだけでなく正規化した参照テーブルを追加する。 - 文章の自動生成・自動転記は初期実装に含めない。職員が根拠を選び、本文を記述して確定する。
- 保育要録は最終年度児について作成し、施設長承認後に送付記録を残す。自動送信は行わない。
- 保護者ポータルには、児童票、職員向けログ、保育要録を初期状態では表示しない。
- 承認済み文書は不変版として保存し、修正時は新しい版を作成する。
4. 制度上の位置付け
4.1 現行の全国基準
2026年8月10日時点では、平成30年度から適用されている保育所保育指針が現行である。
保育所保育指針は、次を求めている。
- 3歳未満児について、一人一人の生育歴、心身の発達、活動の実態等に即した個別的な計画を作成すること
- 子どもの実態や状況の変化に即して保育の過程を記録すること
- 記録を踏まえて指導計画を見直し、評価・改善へつなげること
- 就学時に、子どもの育ちを支える資料を保育所から小学校へ送付すること
全国基準は、児童票・発達経過記録を「毎月」「四半期」などの一律の回数で作成することまでは定めていない。そのため、本仕様では頻度を施設設定として扱う。
4.2 保育所児童保育要録
保育所児童保育要録は、次の取扱いを前提とする。
- 小学校就学の始期に達する直前の年度の児童について作成する
- 施設長の責任の下、担当保育士が記載する
- 最終年度の1年間における保育の過程と子どもの育ちを要約する
- 最終年度以前の育ちについて、理解に重要な事項を記載する
- 就学先小学校の校長へ抄本または写しを送付する
- 原本等は、その児童が小学校を卒業するまで保存することが望ましい
- 送付について、入所時や懇談会等を通じて保護者へ周知することが望ましい
- 所定の送付については、私立保育所でも保護者の個別同意は不要とされている
- 電子的な作成、送付、保存も制度上可能である
「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は到達度チェックや評定に使用せず、子どもの育ちを全体的・総合的に理解する視点として使用する。他児との比較、点数、達成度評価は行わない。
4.3 自治体・法人規程の優先
本仕様は全国基準を基礎とするが、実運用では施設所在地の自治体様式、指導監査運用、法人の文書管理規程を優先する。
施設設定で頻度・項目・表示名を変更できるようにするが、保育要録の全国共通の必要事項は削除不可とする。
4.4 参照資料
- こども家庭庁「保育所保育指針」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/513e0e51/20230401_policies_hoiku_08.pdf - こども家庭庁「保育所保育指針の適用に際しての留意事項について」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/a5eafc02/20231016_policies_hoiku_68.pdf - こども家庭庁「保育所児童保育要録に記載する事項」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/6d38e9a2/20231016_policies_hoiku_69.pdf - こども家庭庁「保育所児童保育要録 様式の参考例」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/1b80bb69/20231016_policies_hoiku_70.pdf - こども家庭庁「確認指導監査 標準様式」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/30109ab7-c435-480c-80b7-d1381b52023c/90cb8d43/20260330_policies_hoiku_kansa_15.pdf - こども家庭庁「低年齢児の保育に関する調査研究」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/660cb68b-a5d8-4ca1-bf5b-da4a66838145/b2d6111d/20241015_policies_kosodateshien_chousa_suishinchosa_r05-01_h06.pdf - 川口市「保育所等において使用する様式」
https://www.city.kawaguchi.lg.jp/soshiki/01080/040/2/34198.html
5. 用語
| 用語 | 定義 |
|---|---|
| 子どもの記録ログ | 日々の具体的な姿、保育者の関わり、気付き等を随時追記する園児単位の記録 |
| タイムライン | 子どもの記録ログ、児童票、個別指導計画の評価等を時系列で表示する画面 |
| 児童票 | 園児基本台帳を含む広い呼称。本仕様の画面上では、主に定期的な発達経過記録を指す |
| 発達経過記録 | 一定期間の子どもの姿と保育の過程を振り返ってまとめた文書 |
| 児童票・発達経過記録 | 本仕様で child_progress_record と呼ぶ定期文書 |
| 個別指導計画 | 3歳未満児等について、一定期間のねらい、環境構成、援助、家庭連携等を定める計画文書 |
| 保育所児童保育要録 | 最終年度の保育の過程と育ち等を要約し、就学先小学校へ送付する文書 |
| 記録設定 | 頻度、項目、必須・任意、表示順、説明文等を定めた施設設定 |
| 設定版 | 適用開始日と内容を固定した記録設定の版 |
| 振り返りパネル | 文書入力時に、過去のログ、計画、評価、健康情報等を参照する補助領域 |
| 根拠参照 | 文書の記述が、どのログ・計画・既存記録を参考にしたかを示す関係 |
| 学年齢 | 対象年度の4月1日時点の満年齢に基づく0〜5歳児区分 |
6. 対象範囲
6.1 Phase 1: 設定・ログ・児童票
- 児童記録設定の標準プリセット
- 施設共通×学年齢区分×記録種別の頻度設定
- 記録項目の表示・非表示、必須・任意、表示順変更
- 園独自の表示名、説明文、選択肢、独自項目
- 設定版の作成、プレビュー、適用
- 子どもの記録ログの追加、訂正履歴、タイムライン表示
- 定期児童票の作成対象表示、下書き作成、編集、提出、承認
- 振り返りパネル
- ログと児童票の双方向参照
- ブラウザ印刷
- 権限、監査履歴、承認済み版の固定
6.2 Phase 2: 0〜2歳児の個別指導計画連携
- 月次個別指導計画の作成画面
- 子どものログ、前月評価、直近児童票の参照
- 個別指導計画の評価をタイムラインへ表示
- 個別指導計画と児童票の双方向参照
- 個別指導計画のクラス一括下書き作成
- 未作成・未評価の通知
6.3 Phase 3: 保育要録・小学校送付管理
- 最終年度児の判定
- 保育要録の作成、提出、承認、印刷
- 児童票・個別指導計画・ログの振り返り
- 全国参考様式を基礎とした帳票
- 就学先小学校の記録
- 抄本・写しの送付記録
- 保存期限表示
6.4 初期実装の対象外
- AIによる本文の自動生成・自動要約
- 写真、動画、音声の添付
- 自由配置の帳票デザイナー
- 計算式を持つ独自項目
- 項目間の複雑な条件分岐
- クラスごとの別テンプレート
- 職員個人ごとのテンプレート
- 自治体への電子申請・外部システム自動送信
- 小学校へのメール・API自動送信
- 保護者ポータルでの児童票・ログ・要録閲覧
- Excel・Wordへの完全互換出力
- 複数施設を同一デプロイで管理するマルチテナント対応
- 自動廃棄・自動物理削除
7. 基本UX方針
7.1 記録を増やしすぎない
標準状態では、「子どもの姿」だけを必須とする。保育者の関わり、振り返り、次に意識したいことは任意とし、短時間で保存できるようにする。
詳細項目は「詳しく記録する」を開いた場合に表示する。園が必須化した項目は最初から表示する。
7.2 あっさりしすぎない
施設設定で、園が重視する視点、園独自の名称、説明文、記入例、選択肢、独自項目を追加できるようにする。
設定変更は標準プリセットを基に行い、空の状態から全項目を設計させない。
7.3 具体的な事実を中心にする
記録画面では、抽象的な評価や断定だけでなく、具体的な行動、言葉、場面、保育者の関わりを記録するよう説明文で支援する。
点数、順位、他児比較は標準項目として提供しない。
7.4 過去を見ながら書ける
児童票と個別指導計画の編集画面は、本文と振り返りパネルを同時に確認できる構成とする。スマートフォンではパネルを別タブまたは下部ドロワーとして表示する。
8. 利用者と権限
8.1 能力
| 能力 | 内容 |
|---|---|
child_record.view |
担当範囲のログ、児童票、個別指導計画を閲覧 |
child_record.log |
担当範囲の子どもの記録ログを追加 |
child_record.edit |
下書き・差戻し文書を編集 |
child_record.submit |
文書をレビューへ提出 |
child_record.approve |
文書を承認・差戻し |
child_record.settings |
記録設定版を作成・適用 |
child_record.yoroku |
保育要録を作成・編集 |
child_record.deliver |
保育要録の送付記録を登録 |
8.2 現行ロールへの初期マッピング
| 操作 | view_only |
can_edit |
admin |
can_manage_child_records |
|---|---|---|---|---|
| 担当クラスの閲覧 | 可 | 可 | 可 | 全園児可 |
| 担当クラスのログ追加 | 不可 | 可 | 可 | 可 |
| 児童票・個別計画の編集 | 不可 | 可 | 可 | 可 |
| 提出 | 不可 | 可 | 可 | 可 |
| 承認・差戻し | 不可 | 不可 | 可 | 管理者でなければ不可 |
| 設定変更 | 不可 | 不可 | 可 | 管理者でなければ不可 |
| 保育要録の送付記録 | 不可 | 不可 | 可 | 管理者でなければ不可 |
非管理者の対象範囲は、基準日に有効な StaffClassroomAssignment のクラスに在籍する園児とする。
画面上でボタンを隠すだけでなく、ルーターとサービス層の双方で対象園児・クラス・能力を検証する。
8.3 要配慮情報
健康、障害、家庭状況、DV避難等に関わる要配慮情報は、一般ログのタグだけで広く共有しない。必要な場合は sensitivity = restricted とし、管理者または明示的な管理権限を持つ職員に限定する。
保育要録へ記載する際も、診断名のみを記載するのではなく、有効だった援助・環境上の工夫と就学後に必要な配慮を中心にする。
9. 児童記録の初期設定
9.1 URL
| 用途 | メソッド | URL |
|---|---|---|
| 現行の設定表示 | GET | /settings/child-records |
| 現行の新設定版保存・適用 | POST | /settings/child-records |
すべて管理者専用とする。
設定版ごとの個別編集、プレビュー、将来日での適用予約を画面分離する場合は、/settings/child-records/versions/...配下を後続フェーズで追加する。現在は単一画面で設定を確認し、保存時に新しい設定版を作成・適用する。
9.2 プリセット
| preset_key | 表示名 | 内容 |
|---|---|---|
simple |
シンプル | 子どもの姿を中心に最低限の項目を表示 |
standard |
標準 | 子どもの姿、保育者の関わり、振り返り、次の視点を表示 |
detailed |
しっかり | 標準に家庭連携、生活、領域・視点等を追加 |
customized |
園独自 | 既存プリセットを基に編集済みであることを示す |
既定値は standard とする。
9.3 設定画面のタブ
設定画面は次の3タブに限定する。
- 記録頻度
- 記録項目
- プレビュー
高度なJSON編集や自由配置画面は提供しない。
9.4 頻度設定
設定対象は次の組合せとする。
- 学年齢区分:
0歳児/1歳児/2歳児/3歳児/4歳児/最終年度児 - 記録種別:
child_progress_record/individual_plan
周期は次から選択する。
| schedule_type | 表示名 | 追加設定 |
|---|---|---|
monthly |
毎月 | 締日、期限日 |
interval_months |
Nか月ごと | 1〜12か月、起点月 |
fixed_months |
指定月 | 年度内の作成月を複数選択 |
annual |
年1回 | 作成月 |
manual |
随時のみ | 定期下書き・期限なし |
「園独自の期」は fixed_months で期末月を指定して表現する。複雑なカレンダールールは追加しない。
頻度設定には次を含める。
- 下書きを自動作成するか
- 作成期限を期間終了後何日とするか
- 期限前通知を何日前から表示するか
- 提出・承認を必要とするか
自動作成は本文が空の下書きを冪等に作成するだけとし、文章を生成しない。
9.5 標準頻度
| 対象 | 児童票・発達経過記録 | 個別指導計画 |
|---|---|---|
| 0〜2歳児 | 3か月ごと | 毎月 |
| 3〜4歳児 | 3か月ごと | 定期作成なし |
| 最終年度児 | 3か月ごと | 定期作成なし |
個別配慮が必要な児童については、定期設定とは別に手動で個別指導計画を作成できる。
児童別の独自周期、クラス別周期は初期実装に含めない。
9.6 記録項目設定
記録種別ごとに、項目について次を設定できる。
- 使用・不使用
- 必須・任意
- 表示順
- 園内での表示名
- 入力説明文
- 記入例
- 初期表示または「詳しく記録する」内に表示
- 選択肢
独自項目は記録種別ごとに最大10件とする。
初期実装で追加できる入力形式は次に限定する。
short_textlong_textsingle_selectmulti_selectcheckbox
独自項目には永続キー custom.{uuid} を割り当てる。表示名を変更してもキーは変更しない。
9.7 削除・非表示にできない項目
次はシステム管理項目として削除不可とする。
- 対象児童
- 記録種別
- 対象期間または観察日
- 記録者
- 入力日時・更新日時
- 使用した設定版
- 状態
- 変更履歴
- 承認者・承認日時
- 根拠参照
保育要録の全国共通の必要事項も削除不可とする。
9.8 設定版
設定版は draft / active / retired の状態を持つ。
draft: 編集・プレビュー可能active: 適用中。内容は編集不可retired: 過去記録の再現にのみ使用
1つの適用開始日に対して有効な設定版は1件とする。
適用済み設定を変更する場合は複製して新しい版を作成する。既存記録に使用した設定版は上書きしない。
10. 子どもの記録ログ
10.1 URL
| 用途 | メソッド | URL |
|---|---|---|
| タイムライン | GET | /children/{child_id}/records |
| ログ追加画面 | GET | /children/{child_id}/records/new |
| ログ保存 | POST | /children/{child_id}/records |
| ログ訂正 | GET/POST | /children/{child_id}/records/{log_id}/correct |
| ログ無効化 | POST | /children/{child_id}/records/{log_id}/void |
物理削除用URLは設けない。
10.2 標準項目
| field_key | 表示名 | 標準で必須 | 初期表示 |
|---|---|---|---|
observed_at |
観察日・出来事の日 | 必須 | 表示 |
child_state |
子どもの姿 | 必須 | 表示 |
caregiver_support |
保育者の関わり | 任意 | 表示 |
reflection |
気付き・振り返り | 任意 | 表示 |
next_focus |
次に意識したいこと | 任意 | 表示 |
categories |
記録区分 | 任意 | 詳細 |
perspective_tags |
領域・視点 | 任意 | 詳細 |
family_note |
家庭との共有・連携 | 任意 | 詳細 |
sensitivity |
取扱区分 | 必須 | 詳細 |
sensitivity の既定値は normal とし、normal / restricted を使用する。
10.3 標準の記録区分
- 日常の姿
- 成長・変化
- 興味・遊び
- 友達との関わり
- 生活習慣
- 健康・発達
- 家庭との共有
- 保育者の援助と反応
- 配慮事項
- 引継ぎ事項
施設は名称変更、非表示、独自区分追加ができる。
10.4 領域・視点タグ
0歳児では「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものと関わり感性が育つ」の3つの視点を候補表示する。
1歳以上では、健康、人間関係、環境、言葉、表現の5領域を候補表示する。
最終年度では、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を任意タグとして選択できる。ただし、チェック数や達成率を表示しない。
園独自タグは設定画面から追加できる。
10.5 記録と訂正
- 保存時に
observed_atとrecorded_atを分けて持つ。 - 作成者、作成時点のクラス名、設定版をスナップショット保存する。
- 未参照のログは、作成者または管理者が訂正できる。
- 文書から参照済みのログを訂正する場合は、理由を必須とし、変更前後を履歴へ保存する。
- 承認済み文書が参照する内容は変更しない。
- 誤登録は
voided_at、voided_by、void_reasonを記録して非表示扱いにする。 - 無効化済みログを参照している文書では「参照元が無効化されています」と表示するが、承認済み本文は維持する。
10.6 クイック入力
標準入力画面では、観察日、子どもの姿、保育者の関わり、振り返り、次の視点を表示する。
スマートフォンでは「子どもの姿」を中心に1画面で保存できる。その他は折りたたみ可能とする。
一覧から複数児童へ同一本文を一括登録する機能は初期実装に含めない。
11. タイムラインと振り返り
11.1 タイムライン表示
タイムラインには次を時系列で表示する。
- 子どもの記録ログ
- 児童票の提出・承認
- 個別指導計画の承認と評価
- 保育要録の作成・承認・送付
- 健診記録の追加
園児プロフィールの全変更履歴、全日次連絡、毎日の登降園打刻は既定では表示しない。
11.2 フィルタ
- 期間
- 記録種別
- 記録区分
- 領域・視点タグ
- 記録者
- 児童票・計画への引用有無
11.3 振り返りパネル
児童票・個別指導計画・保育要録の編集画面では、対象園児と期間に応じて次を表示する。
- 前回の承認済み児童票
- 対象期間内の子どもの記録ログ
- 前月または対象期間の個別指導計画と評価
- 直近の健康診断・身長・体重
- 対象期間の出席記録日数と病欠連絡日数
- 既に引用へ追加した記録
日次連絡の全文は自動表示しない。既存の個別指導計画仕様に従い、必要な場合に参照候補として明示的に選択する。
11.4 根拠への追加
各候補に「この項目の根拠に追加」を表示する。
根拠へ追加しても本文は自動入力しない。選択した記録の要点を見ながら職員が本文を記述する。
承認時の版には、参照元ID、参照元の版、表示用要約スナップショットを含める。
12. 児童票・発達経過記録
12.1 文書種別
DocumentType.CHILD_PROGRESS_RECORD = "child_progress_record" を追加する。
12.2 作成単位
1件の児童票は次の組合せで一意とする。
document_type = child_progress_recordchild_idrecord_cycle_key
record_cycle_key は設定版が生成した安定キーとする。
例:
2026:quarter:012026:fixed:2026-092026:annualmanual:2026-08-10:{uuid}
12.3 標準セクション
| section_key | 表示名 | 標準で必須 |
|---|---|---|
progress_child_state |
この期間の子どもの姿 | 必須 |
progress_growth_change |
育ち・変化 | 任意 |
progress_caregiver_support |
保育者の援助・環境 | 任意 |
progress_family_collaboration |
家庭との連携 | 任意 |
progress_next_focus |
次の期間へつなぐ視点 | 任意 |
progress_special_notes |
特記事項 | 任意 |
施設設定で、表示・必須・表示順・名称・説明文・独自項目を変更できる。
12.4 作成フロー
- 設定版と在籍状況から対象園児・期間を算出する。
- 定期設定が自動下書きの場合、空の下書きを冪等に作成する。
- 担当職員が振り返りパネルを確認する。
- 必要なログ・計画・健康情報を根拠へ追加する。
- 本文を記述して保存する。
- 提出する。
- 管理者が承認または理由付きで差戻す。
- 承認済み版を印刷可能にする。
12.5 状態
既存文書基盤の状態を使用する。
draftin_reviewapprovedrejectedarchived
承認済み文書を直接編集しない。修正が必要な場合は、承認済み版を基に新しい改訂版を作成する。
12.6 作成状況一覧
| 用途 | URL |
|---|---|
| 児童票作成状況 | /child-records/progress |
| 園児別児童票一覧 | /children/{child_id}/progress-records |
| 新規作成 | /children/{child_id}/progress-records/new |
| 文書詳細 | /plans/documents/{document_id} |
作成状況画面には、対象、期限、状態、担当者、最終更新、未作成理由を表示する。
13. 0〜2歳児の個別指導計画連携
13.1 基本方針
児童票は過去の育ちを振り返る文書、個別指導計画は次の保育を計画する文書であるため、別文書として保存する。
同じ内容の二重入力を避けるため、双方向の根拠参照と振り返りパネルで連携する。
13.2 月次個別指導計画から参照する情報
- 直近の承認済み児童票
- 前月の個別指導計画
- 前月の評価・反省
- 前月末までの子どもの記録ログ
- 直近の健康記録
- 前月の出欠集計
13.3 児童票から参照する情報
- 対象期間内の各月の個別指導計画
- 各月の評価・反省
- 個別指導計画で根拠に使用した子どもの記録ログ
- 対象期間中に追加されたその他のログ
標準の3か月児童票では、3件の月次計画と評価を一覧表示する。
13.4 セクション対応
| 個別指導計画 | 児童票での主な参照先 |
|---|---|
individual_children_snapshot |
progress_child_state |
individual_goal_care |
progress_caregiver_support、progress_next_focus |
individual_goal_education |
progress_growth_change、progress_next_focus |
individual_life_rhythm |
progress_child_state、progress_special_notes |
individual_environment_support |
progress_caregiver_support |
individual_family_collaboration |
progress_family_collaboration |
individual_reflection_viewpoint |
全セクションの振り返り材料 |
対応表は候補提示にのみ使用し、自動転記しない。
13.5 タイムラインへの表示
個別指導計画の承認と評価提出をタイムラインへ表示する。
評価本文を新しい子どもの記録ログとして複製しない。タイムライン上で計画評価イベントとして表示し、必要な児童票から直接参照する。
13.6 用語
画面上の標準名称は「個別指導計画」とする。
「個別発達支援計画」「個別支援計画」といった名称は、障害福祉分野の計画と混同する可能性があるため標準名称にしない。施設設定では補助表示名を追加できるが、内部キー individual_plan は変更しない。
14. 保育所児童保育要録
14.1 文書種別
DocumentType.CHILDCARE_SUMMARY_RECORD = "childcare_summary_record" を追加する。
14.2 対象児童
単に現在のクラス名が5歳児かどうかではなく、小学校就学の始期に達する直前の年度かを生年月日と対象年度から判定する。
手動で対象外・対象追加を行う場合は、管理者が理由を記録する。
14.3 入所に関する記録
次を保持する。
- 児童氏名、ふりがな
- 性別
- 生年月日
- 現住所
- 保護者氏名、現住所
- 入所年月日、卒所年月日
- 就学先小学校名
- 保育所名、所在地
- 施設長氏名
- 担当保育士氏名
不足するマスタ項目はPhase 3で追加する。
性別は保育要録等の公的帳票用途の項目として扱い、一般一覧の既定表示項目にはしない。
14.4 保育に関する記録
| section_key | 表示名 |
|---|---|
yoroku_final_year_focus |
最終年度の重点 |
yoroku_individual_focus |
個人の重点 |
yoroku_process_and_growth |
保育の展開と子どもの育ち |
yoroku_transition_support |
就学後の指導に必要な配慮 |
yoroku_special_notes |
特に配慮すべき事項 |
yoroku_prior_growth |
最終年度に至るまでの育ち |
14.5 記載上の制約
- 「10の姿」を項目別チェック欄として使用しない。
- 達成・未達、点数、順位を記録しない。
- 他児と比較しない。
- 子どもの具体的な姿と、保育の過程を含める。
- 特別な配慮については、診断名だけでなく、有効だった援助・環境・関係機関連携を記載する。
- 家庭状況等は、就学後の支援に必要な範囲へ絞る。
- DV避難等の特別事情がある場合、就学先情報や送付方法を一般職員へ広く表示しない。
14.6 作成フロー
- 最終年度児一覧を生成する。
- 過去の承認済み児童票、最終年度のログ、個別指導計画、健康・配慮情報を振り返りパネルへ表示する。
- 担当保育士が本文を記述する。
- 施設長へ提出する。
- 施設長が承認または差戻す。
- 承認済み版から抄本・写しをブラウザ印刷する。
- 小学校への送付後、送付記録を登録する。
14.7 送付記録
次を保存する。
- 対象要録文書IDと承認版ID
- 就学先小学校名
- 宛先種別
school_principal - 送付方法
- 送付日
- 送付担当者
- 送付したものが抄本か写しか
- 受領確認日(任意)
- 備考
送付方法は hand_delivery / registered_mail / secure_electronic / other とする。通常メールを標準選択肢にしない。
送付記録の登録は管理者のみとし、自動送信は行わない。
15. データモデル
15.1 child_record_setting_versions
施設ごとの頻度・項目設定を版管理する。
| field | type | note |
|---|---|---|
id |
int | PK |
version_no |
int | 施設内連番 |
status |
string | draft / active / retired |
preset_key |
string | 元にしたプリセット |
effective_from |
date | 適用開始日 |
config |
JSON | 頻度、項目、タグ、独自項目 |
created_by |
UUID? | 職員ID |
created_at |
datetime | 作成日時 |
activated_by |
UUID? | 適用者 |
activated_at |
datetime? | 適用日時 |
制約:
version_noは一意。activeまたは将来適用予定の版で、同一effective_fromを重複させない。active版は更新不可。
15.2 設定JSONの最小形
{
"schema_version": "1",
"age_rules": {
"age_0": {
"child_progress_record": {
"schedule_type": "interval_months",
"interval_months": 3,
"anchor_month": 4,
"due_offset_days": 10,
"auto_create_draft": true,
"requires_approval": true
},
"individual_plan": {
"schedule_type": "monthly",
"due_offset_days": 0,
"auto_create_draft": true,
"requires_approval": true
}
}
},
"record_types": {
"observation_log": {
"fields": [
{
"key": "child_state",
"label": "子どもの姿",
"input_type": "long_text",
"required": true,
"enabled": true,
"order": 10
}
]
}
}
}
15.3 child_observation_logs
| field | type | note |
|---|---|---|
id |
int | PK |
public_id |
UUID | 外部参照用安定ID |
child_id |
int | FK、index |
observed_at |
datetime | 出来事の日時。日だけでもよい |
child_state |
text | 標準必須本文 |
caregiver_support |
text? | 保育者の関わり |
reflection |
text? | 気付き・振り返り |
next_focus |
text? | 次の視点 |
family_note |
text? | 家庭連携 |
categories |
JSON | 記録区分キー |
perspective_tags |
JSON | 領域・視点キー |
custom_values |
JSON | 園独自項目値 |
sensitivity |
string | normal / restricted |
setting_version_id |
int | 使用設定版 |
classroom_id_snapshot |
int? | 作成時のクラス |
classroom_name_snapshot |
string? | 表示再現用 |
created_by |
UUID | 記録者 |
created_by_name |
string | 氏名スナップショット |
created_at |
datetime | 作成日時 |
updated_at |
datetime | 更新日時 |
voided_at |
datetime? | 無効化日時 |
voided_by |
UUID? | 無効化者 |
void_reason |
text? | 理由 |
15.4 child_observation_log_revisions
| field | type | note |
|---|---|---|
id |
int | PK |
log_id |
int | FK、index |
revision_no |
int | ログ内連番 |
snapshot |
JSON | 変更前後を再現できる全体スナップショット |
reason |
text? | 参照済みログの訂正時は必須 |
created_by |
UUID | 訂正者 |
created_at |
datetime | 訂正日時 |
(log_id, revision_no) を一意とする。
15.5 plan_documents の拡張
既存の PlanDocumentRow に次を加える。
| field | type | note |
|---|---|---|
period_start |
date? | 児童票・要録の対象開始日 |
period_end |
date? | 対象終了日 |
record_cycle_key |
string? | 定期作成単位の一意キー |
setting_version_id |
int? | 使用した設定版 |
既存の個別指導計画は target_month を使用し続ける。
児童票と保育要録は record_cycle_key を使用し、target_month を周期表現の代用にしない。
SQLiteでは次の部分一意インデックスを追加する。
CREATE UNIQUE INDEX uq_plan_document_child_cycle
ON plan_documents(document_type, child_id, record_cycle_key)
WHERE record_cycle_key IS NOT NULL;
15.6 plan_document_references
文書からログ・他文書・既存記録への参照と、逆引きを保存する。
| field | type | note |
|---|---|---|
id |
int | PK |
document_id |
int | 参照する側の文書ID |
section_key |
string | 参照を使うセクション |
source_kind |
string | 参照元種別 |
source_key |
string | 参照元の安定キー |
relationship_type |
string | evidence / informed_by / next_plan 等 |
source_snapshot |
JSON? | 承認時の表示用スナップショット |
created_by |
UUID | 追加者 |
created_at |
datetime | 追加日時 |
source_kind は次を初期対応する。
child_observation_logplan_documentdaily_contactattendance_monthhealth_checkchild_profile_history
既存の source_refs は互換表示用として維持する。新しい参照を追加した際は、対応する source_refs も生成する。
15.7 child_school_transitions
| field | type | note |
|---|---|---|
id |
int | PK |
child_id |
int | FK |
school_year |
int | 就学年度 |
school_name |
string | 就学先小学校 |
school_address |
string? | 必要時のみ |
confirmed_at |
datetime? | 就学先確認日時 |
sensitivity |
string | 通常または制限 |
created_by |
UUID | 登録者 |
updated_by |
UUID | 更新者 |
created_at |
datetime | 作成日時 |
updated_at |
datetime | 更新日時 |
(child_id, school_year) を一意とする。
15.8 childcare_summary_deliveries
| field | type | note |
|---|---|---|
id |
int | PK |
document_id |
int | 保育要録文書ID |
approved_revision_id |
int | 送付した承認版 |
school_name_snapshot |
string | 送付時の就学先 |
recipient_type |
string | school_principal |
delivery_method |
string | 送付方法 |
copy_type |
string | abstract / copy |
delivered_on |
date | 送付日 |
delivered_by |
UUID | 送付担当 |
received_on |
date? | 受領確認日 |
note |
text? | 備考 |
created_at |
datetime | 登録日時 |
送付記録は物理削除しない。誤登録訂正は履歴を残す。
16. 既存データとの連携
16.1 参照のみで利用するデータ
childrenfamilieschild_health_profileshealth_check_recordsdaily_contact_entriesattendance_recordsstaff_classroom_assignmentschild_profile_histories
児童記録機能がこれらの元データを自動変更してはならない。
16.2 園児基本情報の不足項目
保育要録実装時に、少なくとも次を追加または別マスタで保持する。
- 性別
- 就学先小学校
- 施設正式名称・所在地
- 施設長氏名
施設長・担当保育士は出力時に職員マスタを直接表示するだけでなく、承認版へ氏名スナップショットを保存する。
16.3 日次連絡
保護者からの日次連絡は、保育記録と目的が異なるため、すべてを子どもの記録ログへ複製しない。
必要な日次連絡を職員が根拠として選択した場合のみ参照を保存する。
16.4 出欠
対象期間の出席記録日数と病欠連絡日数を振り返りパネルへ表示する。
園の開所日カレンダーが未整備の間は「欠席日数」や「出席率」を断定せず、既存仕様どおり「出席記録日数」「病欠連絡日数」と表示する。
17. 画面遷移
| 画面 | URL | 主な遷移先 |
|---|---|---|
| 園児詳細 | /children/{child_id} |
記録タイムライン、健康、プロフィール |
| 記録タイムライン | /children/{child_id}/records |
ログ追加、訂正、無効化、児童票 |
| ログ追加 | /children/{child_id}/records/new |
保存後タイムライン |
| 児童票作成状況 | /child-records/progress |
園児別作成・文書詳細 |
| 園児別児童票一覧 | /children/{child_id}/progress-records |
新規作成・文書詳細 |
| 個別指導計画一覧(未実装) | /plans/individual-plans/(予定) |
新規・一括下書き・文書詳細 |
| 保育要録対象一覧(未実装) | /child-records/yoroku(予定) |
要録作成・文書詳細・送付記録 |
| 児童記録設定 | /settings/child-records |
現行設定の確認、新設定版の保存・適用 |
18. 通知・期限管理
職員ホームまたは児童票作成状況に次を表示する。
- 期限前
- 期限超過
- 下書き未作成
- レビュー待ち
- 差戻し
- 個別指導計画の評価未提出
- 保育要録の未承認・未送付
外部メール、Slack、Teams、プッシュ通知は初期対象外とする。
通知対象は担当クラスと権限で絞り込む。
19. 印刷・出力
19.1 初期実装
- ブラウザ印刷用HTML
- A4縦を標準とする
- 園児氏名、対象期間、記録者、承認者、承認日、設定版を表示する
- 下書きには「下書き」透かしまたは明示ラベルを付ける
- 承認済み文書は承認版IDまたは版番号を表示する
19.2 対象外
- サーバー生成PDF
- Excel・Word完全互換
- 自由配置帳票
- 自動一括印刷
保育要録の参考様式に必要なレイアウト調整はPhase 3で行う。
20. 保存・アーカイブ
- 計画・保育提供記録に該当する文書は、完結後5年間を下回らない保存を標準とする。
- 保育要録の原本等は、小学校卒業までの保存期限を表示する。
- 自治体・法人規程でより長い期間が定められている場合はそちらを優先する。
- 初期実装では自動物理削除しない。
- 承認済み文書、送付記録、その根拠に使われたログは物理削除しない。
- 保存期限到来後も、自動削除ではなく管理者向け確認対象として表示する。
21. セキュリティ・個人情報
- 未ログイン利用者へ児童記録を返さない。
- 保護者セッションへ職員向けログ・児童票・要録を返さない。
- 非管理者は担当クラス外の園児記録を取得できない。
- 一覧取得時もサーバー側クエリで対象クラスを絞る。
restricted記録は通常タイムライン検索から除外し、権限確認後のみ取得する。- ログ本文、要録本文、送付先をアプリログへ出力しない。
- CSV一括出力は初期実装に含めない。
- CSRF対策、既存職員セッション、監査ログを使用する。
- 承認・送付・無効化・設定適用は、操作者、日時、理由を記録する。
22. DB移行方針
現行リポジトリはSQLiteを正式サポートし、Alembicではなく database.py の起動時移行を使用している。
実装時は次の順で行う。
- 新規SQLModelを登録し、新規テーブルを作成する。
plan_documentsへ加算型で列を追加する。- 部分一意インデックスを存在確認後に作成する。
- 既存文書の
source_refsは変更しない。 - 新しい参照テーブルへ既存データを一括変換しない。新規・更新文書から段階的に登録する。
- 既存の個別指導計画用一意制約を維持する。
新規機能導入時に、既存の園児・健康・計画文書を削除または上書きしない。
23. バリデーション
23.1 設定
effective_fromは必須。interval_monthsは1〜12。anchor_monthは1〜12。due_offset_daysは0〜90。- 独自項目は記録種別ごとに最大10件。
- 項目キーは設定版内で一意。
- 必須のシステム項目を無効化できない。
- 選択式項目には1件以上の有効な選択肢が必要。
23.2 ログ
child_stateは標準では必須。- 必須項目は施設設定版に従う。
- 本文は空白のみを許可しない。
- 1項目の最大文字数は、短文500文字、長文5000文字を既定とする。
- 観察日は入園日前または大幅な未来日を原則拒否する。管理者の訂正登録は理由付きで許容する。
- 無効化理由は必須。
23.3 文書
period_start <= period_end。- 対象期間と在籍期間が全く重ならない場合は作成不可。
- 提出時に設定版で必須の項目を検証する。
- 承認時に未確認項目、未解決の差戻し理由、参照不整合があれば警告する。
- 保育要録は就学先未確定でも下書き可能だが、送付記録登録時には就学先を必須とする。
24. 同時編集・版管理
- 既存の
PlanDocumentHeadRow.lock_versionによる楽観ロックを使用する。 - 更新競合時は409相当として再読込を求め、他職員の更新を上書きしない。
- 保存ごとに不変リビジョンを作成する。
- レビュー提出時の版を
review_revision_idとして固定する。 - 承認時はレビュー対象版を
approved_revision_idとして固定する。 - ログ訂正は文書リビジョンとは別のログ訂正履歴へ保存する。
25. 監査ログ
最低限、次を記録する。
- ログ作成
- ログ訂正
- ログ無効化
- 児童票・個別指導計画・保育要録の作成
- 編集
- 提出
- 差戻し
- 承認
- アーカイブ
- 根拠参照の追加・解除
- 設定版の作成・適用
- 保育要録の送付登録・訂正
監査ログには対象ID、操作、操作者、日時、理由を含める。本文全体を重複保存する用途には使わず、本文履歴はリビジョンで保持する。
26. テスト要件
26.1 設定
- 標準プリセットが設定なしで利用できる。
- シンプル・標準・しっかりを選択してプレビューできる。
- 項目の表示、必須、順番、名称、説明文がフォームへ反映される。
- 園独自項目と選択肢が保存される。
- 必須システム項目を無効化できない。
- 適用済み設定版を編集できない。
- 新設定を適用しても過去記録の表示が変わらない。
26.2 頻度
- 毎月、Nか月ごと、指定月、年1回、随時を正しく展開できる。
- 年度途中入園・退園児について対象期間を正しく判定する。
- 最終年度児を生年月日から判定できる。
- 同じ周期の下書きを重複作成しない。
- 設定変更後は新周期だけが新設定を使用する。
26.3 ログ
- 担当職員が担当園児へログを追加できる。
- 担当外園児へ追加できない。
- ログが観察日順で表示される。
- 記録区分・タグ・期間で絞り込める。
- 訂正前後と理由が履歴に残る。
- 参照済みログを無言で上書きできない。
- 無効化済みログが通常一覧から除外される。
26.4 振り返り・参照
- 前回児童票、対象期間ログ、前月計画、評価が表示される。
- 根拠へ追加しても本文が自動入力されない。
- 文書からログ、ログから文書を逆引きできる。
- 承認時の参照スナップショットが固定される。
- 参照元が後日訂正・無効化されても承認済み本文が変わらない。
26.5 個別指導計画
- 0〜2歳児に月次下書きを作成できる。
- 学年齢対象外の児童を一括作成候補に出さない。
- 直近児童票とログを参照できる。
- 月次評価を児童票から参照できる。
- 3か月児童票に対象3か月分の計画・評価が表示される。
26.6 保育要録
- 最終年度児だけが標準対象になる。
- 全国共通の必要項目を削除できない。
- 10の姿を達成度チェックとして保存しない。
- 施設長承認版を固定できる。
- 承認前文書の送付登録を拒否する。
- 送付した承認版、学校、送付日、担当者が記録される。
- 制限扱いの就学先情報が一般職員へ表示されない。
26.7 権限・セキュリティ
- 未ログイン、保護者セッション、担当外職員を拒否する。
- 管理者以外は設定適用、承認、送付登録ができない。
restrictedログの一覧・詳細・検索結果が権限に従う。- エラーログへ児童記録本文を出力しない。
27. 受入条件
Phase 1
- 管理者が標準プリセットを選び、年齢別の児童票頻度と項目を設定できる。
- 設定なしでも標準設定で利用できる。
- 担当職員が園児単位のログを簡単に追加し、時系列で振り返れる。
- 過去ログを見ながら児童票を作成できる。
- 児童票を提出・承認し、承認版を印刷できる。
- 設定変更後も過去記録を元の設定で再現できる。
Phase 2
- 0〜2歳児の月次個別指導計画を作成・評価できる。
- ログ、児童票、個別指導計画を双方向に参照できる。
- 同じ内容を別の記録へ強制的に再入力しなくてよい。
- 承認済み文書が参照元の後日変更で変化しない。
Phase 3
- 最終年度児について保育要録を作成・承認できる。
- 国の必要事項を満たす印刷用帳票を作成できる。
- 小学校へ送付した承認版と送付履歴を記録できる。
- 小学校卒業までの保存期限を確認できる。
28. 実装順序
child_record_setting_versionsと標準プリセット- 設定画面、プレビュー、設定版適用
child_observation_logsと訂正履歴- 園児別タイムラインとクイック入力
plan_documentsの期間・設定版拡張child_progress_recordと作成状況一覧- 振り返りパネル
plan_document_referencesと双方向参照- 児童票の提出・承認・印刷
- 0〜2歳児の個別指導計画画面と評価連携
- 保育要録用マスタ不足項目
childcare_summary_recordと送付管理
各Phase完了時に仕様確認と画面確認を行い、次Phaseへ進む。
29. 未決事項
実装前レビューで次を確定する。
- 標準プリセットの具体的な説明文・記入例
- 標準の3か月周期を「4〜6月、7〜9月、10〜12月、1〜3月」とするか、入園月起点にするか
- 児童票の標準印刷様式
- 性別項目の選択肢と未回答時の扱い
- 施設正式名称・所在地・施設長を既存施設設定へ統合するか、児童記録側で先行実装するか
- 保育要録の送付方法として安全な電子送付をどこまで案内するか
restricted記録を閲覧できる追加職員権限を設けるか- 保育要録をPhase 1・2と同じ実装サイクルへ含めるか
29.1 レビュー時の推奨案
| 未決事項 | 推奨案 |
|---|---|
| 標準プリセット | 本仕様10.2の項目名を使用し、各説明文は1文、記入例は100文字以内とする |
| 標準の3か月周期 | 年度運用に合わせて「4〜6月、7〜9月、10〜12月、1〜3月」とする |
| 児童票の標準印刷 | A4縦、園児1名・1周期を基本とし、園名、園児、期間、本文、承認欄、版番号を表示する |
| 性別 | 内部値は male / female / not_set とし、一般一覧には表示しない。未設定時の要録承認可否は自治体運用確認後に確定する |
| 施設情報 | 児童記録専用に重複保持せず、既存の施設設定を拡張して共通利用する |
| 電子送付 | Phase 3では送付結果の記録だけを実装し、ファイル送信機能は実装しない |
restricted 閲覧 |
初期状態では管理者と園長相当者だけに許可し、一般職員への追加付与は行わない |
| 実装サイクル | Phase 1、Phase 2、Phase 3を分け、各Phaseの画面確認後に次へ進む |
30. 実装開始条件
次を満たすまで実装へ進まない。
- 本仕様書のPhase 1範囲が承認されている
- 標準周期の起点が決定している
- 標準プリセットの項目が承認されている
- 権限マッピングが承認されている
- 保育要録を同一実装サイクルに含めるか、Phase 3として分けるかが確認されている